天堂と十六夜



十六夜を休ませるため自室を出た天堂は大広間に向かうが何やら騒がしく、どすんなどと大きな物音まで聞こえる


障子を開けた途端にうるさい百鬼たちが見えて祝福の言葉をかけてくれた




総大将、十六夜様、おめでとうっ

おめでとうございます!

男と女どっちかな!?

名前考えねぇとな!



早くも名前のことを考えている百鬼に苦笑いをこぼしながらも天堂は嬉しかった



「総大将、おめでとうございます!」



笑顔全開で走ってきた十夜の頭を後ろから叩いた天堂



「ありがとよ。十六夜の生活を助けてやってくれ、……頼りにしてるからな」



信頼を寄せてくれる天堂に十夜は嬉しくなり何がなんでも出産まで十六夜を守ろう、と決めた




「総大将、十六夜様は!?」


「あぁ、今部屋で休んでるから明日に顔を出すだろ……それと今日の百鬼夜行は中止だ、好きに騒げよ」



やったー!

十六夜様の懐妊を祝おうぜ!




喜び勇む声を聞きながら十六夜の居る自室へと戻った







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