天堂と十六夜


十六夜は不安になり天堂の手を握り、天堂も握り返す


「嫌な予感?」


「はっきりとはせぬがの……感じるのです」



そう言い残して帰っていった雁蔵



「……もしかして愁穂、さん?」



十六夜の不安な声と表情に天堂は心配させないように十六夜の手をさらに強く握りしめた




「大丈夫じゃ、あと少し、何があっても守るからな」



笑って頷いた十六夜だが不安で一杯だった



どうして今まで何の音沙汰も無かったのか




準備を整えていたのだろうか…



仕掛けてきてもおかしくない。もし今の時期ならわざわざ見計らっていたのかもしれない



そんなことばかりが頭をよぎって仕方なかった









――そしてその不安は現実になってしまう




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