天堂と十六夜



次の日、天堂はずっと傍に居て手を握り話しかけていたが目を覚まさない十六夜


十夜はあれだけの傷を負ったのに回復していて十六夜の容態を確かめに入ってくるが、その度に目を覚まさない十六夜に脱力して出ていく


百鬼たちも心配している



縁側で十六夜の大きくなった腹を撫でて話をすることが大好きだったが今はそれが出来ない



天堂がずっと手を握り頭を撫でたりして話しかけていると雁蔵が入ってきた



「総大将、十六夜様はワシが診るから百鬼夜行に行ってくだされ…何とかなる、十六夜様もそう望むはずですぞ」 


そう言った雁蔵に笑って頷いた天堂


十六夜は言うだろう…務めを果たせと。十六夜のためにも百鬼たちを不安にさせないためにも百鬼夜行を行うと決めた







百鬼夜行へと出て居ない間は雁蔵がついていてくれている



天堂が先頭でいつも通りにしていると十夜がやって来て不安な表情を見せた


「総大将…十六夜様は、」



「大丈夫じゃ……すくに目を覚ます。心配するな!」


にかっと笑って十夜の頭をがしがしと撫でると十夜も笑った





十六夜…十夜も皆も心配してるぞ?お前一人じゃねぇんだ、早く目ぇ覚ませよ…



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