天堂と十六夜


それから桜李は呼べば誉めてもらえると分かったのかずっと名前を呼んでいた


大広間に行くとあっという間に百鬼たちに囲まれ桜李は人気者になった



「桜李様!」


十夜が駆け寄って来たため天堂は桜李を手渡して抱っこさせると桜李はきゃっきゃと喜んだ



「桜李様、かわいいですね」


「さっき、おぼつかないけど私たちを呼んだの」



そりゃすげ~!

桜李様さすがだな~

二人の子供だもんな!



そんな誉め言葉に笑いながら十六夜は桜李の頬を撫でる



「桜ちゃん、十夜のこと呼べるかな?」


「う~…?」


目をぱちぱちさせて十六夜を見る桜李


「言えるかな?とうや…と、う、や」


「ん、と…や……とぅ、や!」


言えたぜ!

俺のことも言えるかな!?

すげー!


呼ばれて嬉しい十夜は桜李の手を握ると桜李もふにゃっと笑った



「誉められるのが嬉しいみてぇだからな、どんどん呼ばしてやれ」



よっしゃー!

桜李様、俺のことも呼んでくれ!





百鬼たちに囲まれて人気者になった桜李の成長が楽しみになった二人だった








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