天堂と十六夜
昼餉の残りの片付けをしていると天堂も隣にきて洗い物を手伝ってくれていた
「桜ちゃんも大きくなりましたねぇ…」
「そうじゃな…十六夜と出逢ってそれ以上か」
隣を見ると洗いながら笑っている天堂の表情にどきっとした十六夜
「うん…あなたと出逢っていろいろと救われました」
「そうか?ならそれ以上に嬉しいことはねぇな…十六夜の幸せそうな顔を見れるだけで幸せじゃ」
ちょうど片付けが終わって向き合うと天堂は頬を撫でてくれた。さっきからどきっとするようなこと、照れくさいことを平気で言ってくれる天堂に十六夜は赤くなった顔を隠すために天堂に抱き着き、天堂の胸にぐりぐりと額を押しつけた
「ん?どうした」
「…もう恥ずかしい」
天堂は笑って十六夜の左手をとり、手の甲に唇を落として抱き締めた
「本音じゃがな…」
「でも嬉しいです…ありがとうございます」
口づけをしたりといちゃいちゃしていると百鬼たちがやって来て冷やかした
ひゃー、いつまでも熱いねぇ
俺たちが居ないときにしてくださいよ!
教育上駄目ですよ~
「うるせぇな!」
追い払っている天堂や逃げている百鬼たちを見て十六夜は日々に幸せをしみじみ感じていた