天堂と十六夜
「桜李っ」
『おっと十六夜、それ以上近づくな…』
『喉掻っ切るぞ』
大きな鋏を持つ妖怪が小さい桜李の首に突き付ける。
「てめえら、いつもは何もしてこねぇからこっちも手は出さなかったが…ワシと十六夜の子に手ぇ出しやがって…この機会に消してやらぁ」
天堂の妖気が溢れだし、戦いた妖怪が殆どで、それだけで気絶してしまった
だが気を保っている妖怪も居て片っ端に二人が蹴散らしている
桜李は首に突き付けられている鋏を忘れて二人の姿に見入っていた
すごい…これがとうちゃんと、かあちゃんなんだ…
いつもは優しくて愛情を注いでくれて、戦っている姿など見たことがなかった
「桜李に手ぇ出しやがって、覚悟しろ」
鋏の妖怪も十六夜が斬ってぐったり倒れた