天堂と十六夜
「んっ…桜ちゃんが、…起きるよ…」
優しく甘い口づけに翻弄されながらも傍に桜李が寝ているとはいえ、起きるかもしれない危機感から天堂の胸を押すが離れてくれない
「…十六夜」
十六夜の声が聞こえていないかのように口づけに夢中になる天堂に十六夜も力が抜けて身を委ねていた
「ん、…とうちゃん、かあちゃん…」
「っ!」
まだ眠たそうに目を擦っていたため、その隙に離れると起きて二人をぼーっと見ていた
十六夜は桜李に近づき布団に座って、桜李を抱き寄せていた
…当然、天堂は項垂れていた
「まだ、ねないの?」
「ん?もう寝るよ」
「はやく、ここ……きて」
桜李は目を閉じながら手で両隣の布団を叩いて挟んで寝るように催促したため、十六夜は寝転がり、天堂も明かりを消して寝転がった