花は桜木、人は君。

「おはよう美紀ちゃん」

「あ……おはよう紫園ちゃん…」

オドオドした態度。無理はない。だって私は美姫のお気に入りなんだからね。

今日は美姫たち派手にやったみたい。

「美紀ちゃん…口から血が出てるよ?コレ、良かったら使って?」

「あ……ありがとう……」

優しさに飢えているこの子なら、これくらいのことですぐに私を信用する。

だから私は美姫のグループにいながら誰からも好かれる立場を築けるのだ。

それこそが私の狙い。

学生時代をどのようにして楽に過ごすかの知恵。

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