風の正体は
No Title
時は放課後、午後三時半。
とろっとした夕日が傾いてきて
美術部の恋人を待ってるのにも
そろそろ退屈してた頃、
まるで
今まで溜まっていた体中の気だるさをはきだすような、
おっきなあくびをひとつして
全開にした教室の窓から入る温い風を
机に伏せながら受け止めていた。
あぁ ねむいな
わたしは 窓から入る風のように、すーっと、体内に流れてきた睡魔を、受け入れた。
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