誘うクチビル


「やっぱりここにいた。はいっ」


小走りにやってきた絵美ちゃんおすすめの男が私にスマホを差し出す。
持ち主の手に渡ったスマホはメールの着信を知らせる青いランプを点滅させている。

!!

慌てて確認すると、そこには見慣れないアルファベットの羅列。


違った…


とはいえ男はまだ目の前にいる。
溜め息つくのは如何なものか。


そう思い、とりあえずメールを開くと今度は見慣れぬ三文字が並んでいた。



"濱川律"





< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop