キミヲタ!
よく聞けば
野次は相田さんを巻き込んだものになっていた。
俺が相田夏子に一目惚れしただとか
なんとか…
さすがに悪いことしたなと思って
相田さんをフォローする一言でも言って
座ろうかと思ったのだが、
不思議と声が出せない。
何故か視線がそらせない。
相田さんはまだ俺の方を見て、
泣きそうな顔で笑っている。
なんだろう、この変な感じ。
担任のオバさんが
俺の名前を呼んで、座れといった。
言われるままに席につく。
結局、気のきいた一言も
謝罪の言葉も言えなかった。