恋チョコ
「ところでさ、何で敬語?」


「あっ、え、その…」


口篭ってしまった私を見て、先輩が助け舟を出してくれた。


「あー、小高。こいつな結構顔見知りするんだ。

初めて顔見た人とはほとんど口きけないんだよな~。

俺にも最近ようやく慣れて来た頃なんだ」


「そうだったんだ」


「でも、お前にしては珍しく話せてるな」


「えっと…。多分、先輩がいるからだと…。先輩は顔しってますし…」


「そっか」


「あのさ、取り敢えず名前聞いてもいい?」


そう彼が聞いて来た。


「あっ、はい!白川 柚梨…です」


「俺は、小高 春智。よろしく」

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