雪の結晶
「あれ?真里香さんどうしたのかな〜?そんな嫌な顔しちゃって〜♪」
……ウザ
竜川 優来。クラスメイト。高校で同じクラスになり知り合った。
顔は、イケメンだ。
私から言ってもイケメンだ。
はっきり言ってモテすぎ…
チャラチャラとか腰パンとかしてないけど、話し方的にチャラチャラしてる。
こう言う人はあまり好きではない。
だって、はっきりしないんだもの。
「じゃーねー♪」
「また後でねー優来くーん♪」
そういえば、私の側にも優来を好きな奴がいた。
「はぁ…///かっこいいなー優来くん…」
あーあ…
完全に乙女ムードだよ愛美さん
「……聞くんだけど、アイツの何処がいいわけ?」
あっちで数人の女子としゃべっている優来に指を差して言った。
「えー?優しいし、かっこいいし、意外と頭良いし…みたいな?」
「あー…そう」
上目使いで私に言う愛美を、私は素っ気ない目で見た。
「何よぉ!聞いたの真里香じゃん!!」
「そーだけど…」
そうです。
ごめんなさい。
聞くんじゃなかった。
後々後悔…
「でもねー、優来くんの優しさは人それぞれ違うんだよ」
「………え?」
「何かやらかしても、友達だから親友だから許すなんてことは絶対しないんだー。怒るときは、本気で怒ってくれるんだ」
「へー…」
意外。
あんな奴でもそんなことするんだ…。
「それが皆からしたら、いいんだよね〜♪なんかこう、痺れる!みたいな感じで!」
「あっそ」
最後のいりません。
でも、少しはいいやつなんだなって分かった気がする。
アイツ、クラスで一人の子とか、見つけたらすぐに話しに言って、クラスの輪に入れてるもん。
…って、私結構優来のこと見てる?でも、二学期でそんなこと思うなんて変…?
なんてね。
不意に優来と目があった。
私に手を振っている。
皆は、あの笑顔が好きなんだなぁって思った。
私も愛美に見られないよう、少し微笑んで軽く手を振り返した。
すると、優来の動きが一瞬止まったかのように見えたが、すぐに向こうへ向いてしまった。
どうしたんだろ?…まいっか!
「愛美!行こ!」
「はーい♪」
私は、愛美と教室まで走った。
二学期。
一つだけだけど、友達のいいとこ見つけた。