雪の結晶

「えーとっ?…この公式がこうなって、こっちがこうなって?……………あー!もう分からん!」


ただ今、勉強中。

だけど!!
全く、理解不能。
いつもは、すぐ優来に聞いてんだけど今回は敵だからな〜……

賭け……無しになんないかなー…


うん。ならないね。
あいつ、何気に本気だったし…
私を何に使う気よぉー!?

「ダメだ。頭に入らん!」

気晴らしに、ジュースを買いに行った。

「ありがとうございましたー」

コンビニを出て、歩きながらジュースを飲んだ。

私…
大丈夫かなー?……

ため息をついて、家に帰った。




「合計点発表!」
「………」

あれよこれよと言う間にテストが終わり、解答用紙も返ってきた。


私は…一言で言うと良かった。
5教科全て合わせて500点。

私は

国語 86点
数学 89点
社会 93点
理科 87点
英語 96点
合計点 451点
と言う結果だった。

ホントは今まで見たこともないような点数だった。
きっと親に褒められるだろう…
だけど!
優来はわからない。

だって顔が笑ってるもん…
あー!怖いー!


「じゃあ、せーので出すな!」
「う、うん…」
「じゃ…せーのっ!」

バンッ…!

机に叩きつけられた音が教室中に響く。


………
…………えー!?

「フフン♪」

鼻で優来が笑った。

「なっ……」

優来の点数。

国語 90点
数学 96点
社会 95点
理科 98点
英語 99点
合計点 478点
だった…

「…全部、90点代……」
「お前も母さんに褒められるぜ?よかったな!」
「っ〜〜〜!」

なんと言う満面の笑み。
バカ優来!

「良くなーい!!」

私は優来の解答用紙を掴み、上へ舞上げた。

「あ!ちょ、真里香!」
「優来のバカァー!!」


私の声は何処までも響いていた。


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