背徳の愛
「百合子のこの身体は、すべて俺のものだ」
「そうよ」
「この目も鼻も口も耳も、そしてこの魅力的な胸も」
「そうね」
「そして、君の心も…」
「ええ」
やっと、本音を聞けた。
「政略結婚なんて反対だっ」
「大輔さん、いまさらよ…」
「でも、百合子」
「しーっ」
唇に人差し指をあてた私に大輔さんが押し黙る。
「私の愛してる人は、大輔さんあなただけよ」
「…ッ…百合子」
抱きしめられた腕のなかで脆く儚い関係に酔いしれた。