My sweet steward
「ただいまー」



「梨江、お帰りなさい。」



玄関に入って靴を脱ごうと下を向くと

綺麗な白い大理石に自分の顔が映る。




…こんな家じゃなくて…


普通の家に産まれたかった…。



「学校はどうだった?」


「うん。楽しかったよ」


「そう。良かった。あ、梨江に紹介したい人がいるの」



紹介したい人…?



「こちら、今日から私達の家の執事になる
"黒奇"さん。」


「よろしくお願いします。お嬢様」



高校生なのに…いつまで子供扱いしてるんだろ。



別に執事なんかいらないのに。


「何か用があったら黒奇さんに言うのよ」


「うん。わかった。ありがと」


私は適当にそう言って長い階段を上がって


自分の部屋に入ると広い大きなベッドに倒れこんだ。



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