青い春。


午後6時―――

開演30分前。

たった2時間の練習。
それでも、この面子なら何でもできる気がした。

―――運命…かな?

われながらクサイな。


でも、そう思ってしまうのは、こいつ等の人柄だろうか??



とりあえず、なんにでもなれ。俺はバンドが組めたことが嬉しい。

「よし、刹那の初舞台、5人で一緒に成功させようぜー!!!」

「「「「おおおーーーー!!」」」」




そして舞台に上がる。


わああああああああ!!!!

すごい歓声だ。
こんな中で俺は歌えるのか?


―――やるっきゃない!!



「生きてる間全て遠回り 全て大回りなのにそれなのに
 近道探してみて 小回り お巡りに見つからないようにばかり
 挙句の果ては拝み 神頼み 少しでも前に 人よりま前に
 叶わぬと知るや否や いがみ 僻み 鬼畜の極み 南無阿弥陀仏」


わーーーーーーー!!!!!


「生まれたとき即ちそれが入り口 あとは誰しもが死ぬときが出口
 生きてることそれこそ回り道 長い暇つぶし そのものが命
 なのに なぜに我先に 向かう先は出口とも知らずに
 一抜けるために日々自分探し ならぬ肝試し 終いにゃうらめし

 近い道がしたいならすぐ底にあるよ 壱、弐の、参で線路へ…」


「なぁなぁなぁなぁなぁなぁにしないで
 もんもんもんもんもんもんとさせないで
 まぁまぁまぁまぁまぁまぁにしないで
 とんとんとんとんとんとんといかないで」


わーーーーー!!!


会場が盛り上がってる…

俺は、ずっとこの歓声が浴びたかったのかも。


「どーも!!
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