男子校生の非日常
カウントダウン



バレンタインデーを3日後に控えた2月11日の朝。

俺の中で、バレンタインデーとゆうイベントを知らせるゴングが鳴り響き、胸のざわめきと共に血が騒ぎ出す。


俺はいつものように、洗面所の鏡の前に立つが、いつもとは違う、はりつめた空気。

気合いを入れるように一思いにバシャッと顔を
洗うと、頬をパンパンと二回叩いた。

と、同時に俺の脳内で流れ始めた、某ボクシング映画の有名なテーマ曲。

瞼を閉じれば、脳裏にランニングをする俺の姿が浮かぶ。

そして、目をあけ支度を始める。

まずは目を見開き、あっ…
口までだらしなく半開きになっちまったよ。

気づいたところで口を固く閉じ、コンタクトを装着。

いつも愛用している、牛乳瓶の底のようなおしゃれ眼鏡は封印!

続いて髪をセット。

いつもは9:1分けの髪型を、今日は7:3分けにする。
ワックスもたっぷり塗り込んで、見た目はちょっとウエット…いや、かなりウエットな感じになってしまったけど、

これでいいのだーーー!

水も滴るいい男……だろ?

鏡の中の俺が口角を上げて、フッと笑う。

まぁ、実際は滴ってないけどな。


そして、俺は最終チェックに鏡の中の俺を見つめた。


俺、イケてんじゃね?

「いや…かなりイケてる!!」


今年もらうチョコの数は、記録更新かな?

間違いない!!
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