隣のアイツ
「でもよぉ、俺等これで3回連続で隣だぜ?
いくらなんでも、いい加減変えてほしいよ。
なぁ、美晴?」
えっ
私?
「えっとぉ...」
どうしよう。
私、直と離れたくない...
「ダメに決まってんでしょ。くじ引きなんだから、文句言わないの」
佳歩にビシッと言われて、直は渋々諦めた。
なんかちょっと寂しい...
『後でなんか奢りなさいよ』
佳歩が私にこっそり耳打ちした。
私の気持ちを知っているのは佳歩だけ。
相談に乗ってもらうこともたくさんあって、すごく頼りにしている。
「相変わらず怖ぇよな、萩原って」
「佳歩のこと悪く言ったら私が怒るからねっ」
「分かったよ、俺が悪かった...」
直は腑に落ちていないようだった。