隣のアイツ
「か、佳歩!! どうしよう!!」
「どうしようって何がよ」
「だから、今週末の......デート?」
「疑問形にするなっ」
放課後、佳歩の家で直とのデートについて相談した。
こういう時は、モテ女に相談するのが一番!
「私に言われたって分かんないよ~。付き合ったこととかないしさぁ」
佳歩はモテるけど、付き合ったことは一度もない。告白もいつも断っている。
「でも、良かったじゃん。両思いってことじゃん?」
「...期待してもいいのかな?」
「いいにきまってんじゃん。私の服貸すから、着ていきなさい」
そう言って、佳歩は淡いラベンダー色のワンピースを貸してくれた。
なんか、すごい女の子っぽい...
「それ着ていったら相沢もドキドキするよ♪」
「え~?」
でも、ドキドキしてほしいな。
可愛いって、言ってほしいな。
好きって、言ってほしいな...