Sober from turn
「孝介くんっとな」


非常口で待っていたのは旭だ。
どうやらサボりに来たらしい。

「お前サボリか?進級とかヤバいんじゃないの?」

「馬鹿言え!この時間はあの鬼軍曹だぞ?いくらヤバいとは言え、出れません!」

「またそれかよ。実習生があいつに付いてて授業やってるんじゃなかったけ?」

孝介は軽く首を傾げて見せた。

「ないない!実習生ちゃんは来週からでしょうが!そんなんで俺を教室にやって一人になろうなんてだめ!」

そういって旭は孝介の肩に手を置いた。

「孝介はサボリとか一人でいること多くないか?なんかあるんならさ…」

「なんもねぇし。さっきも言ったろうが進級テスト受けれるくらいは出るしここもってんだっつて」

孝介は自分の頭を指差し歩き出した。
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