Sober from turn
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「一体、なんの夢だったんだ。」

男が夢から覚めると一晩が明けていた。
夢を見ていたとはいえ、快適な眠りとはいえない。

何にしろ、机と椅子だけの部屋で横になることのなく、睡眠をとっていたからだ。

「もうすぐ、お時間になるな…そろそろ、お部屋に伺おう。」

机にある時計を少し気にしながら、男は着替えと身支度を済ませて、あの部屋へ戻っていく。


廊下にはちらほらとお手伝いの女中達がみえる。

挨拶をしていくのは女中側だ。
男の地位が少しばかり高いと認識されている証。

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