鏡の国のソナタ
「……フライパンと、お菜箸で?」

クランはあわてたように頭に手をやった。

「あれ? 変だったか?」

「それに、この床……、熱で変色したかも」

クランは、さらに、うろたえる。

「うぞっ?」

素奈多は、焦ってフライパンを持ち上げようとするクランを見て、ふっと微笑んだ。

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