鏡の国のソナタ

素奈多が登校すると、校門のところで花南が待っていた。

花南は、意味深な笑顔で、うりうりと素奈多を肘でつつく。

「昨日、どうだった?」

なにやら、興味津々の様子で、素奈多の視線をすくい上げた。

「どうって? なにが?」

「はれっ?」

素奈多のつれない反応に、拍子抜けしたように花南は首をかしげた。

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