鏡の国のソナタ
「そりゃあ、公には発表できねぇこともいろいろあるわけよ。

最先端の科学ってのは、得体の知れない錬金術みたいなもんだ。

でも、自己臓器移植自体は画期的なんだぞ……。

拒絶反応の心配のない自分自身の臓器が卵で簡単に創れるんだからなぁ」

 素奈多はふるふると首を振った。

「そんなこと、どうでもいいよ!

クランが、死んじゃうなんて、絶対、嫌っ!

病院に行って、助けてもらおうよ。ね?」

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