鏡の国のソナタ
素奈多は、混乱した。

死んだと聞かされて、でもやっぱり生きていて……。

今度は先輩の研究の手助けをするという。

研究サンプル……。

二度と会えない……?

「嫌だ。あたし、クランのこと忘れられないと思う」

「ばーか。おまえひとりがあがいて、どうなるもんでもねーんだよ」

正体がばれたとたんに、いつものクランだ。

素奈多は、そのぞんざいな物言いに、なんだか勇気が湧いてくるのを感じていた。

なんとなく、いいアイディアが浮かんだような気がしたのだ。

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