鏡の国のソナタ
素奈多は閉じられたドアの向こうに消える足音を聞きながら、最後の涙を流した。
もう、泣かないと誓った。
もう一度、彼に会うときまで、絶対に泣かない。
ふと、寝間着の胸のあたりに光る金色の髪の毛に気づいた。
短くて細くてサラサラした髪の毛だ。そっと指先でつまみ上げた。
透かして見ると、キラキラ光っている。
クランの髪の毛だった。
素奈多は目を伏せ、髪の毛を握った手を胸に抱いた。
「約束だよ……。待ってて、クラン……」
噛みしめるようにつぶやいて、深く深呼吸した。
もう、泣かないと誓った。
もう一度、彼に会うときまで、絶対に泣かない。
ふと、寝間着の胸のあたりに光る金色の髪の毛に気づいた。
短くて細くてサラサラした髪の毛だ。そっと指先でつまみ上げた。
透かして見ると、キラキラ光っている。
クランの髪の毛だった。
素奈多は目を伏せ、髪の毛を握った手を胸に抱いた。
「約束だよ……。待ってて、クラン……」
噛みしめるようにつぶやいて、深く深呼吸した。