鏡の国のソナタ
☆☆☆☆☆
素奈多は、机の上の小瓶をつまみ上げ、電灯に透かしてみた。
中で、髪の毛が一本光っている。
あの日から、この髪の毛は素奈多の御守りのようなものだった。
辛い受験勉強も、これがあるからがんばれた。
ぜったい、先輩と同じ学校に行くんだって決めて、一生懸命がんばった。
この小瓶を握りしめると、いつも先輩といっしょにいられるような気がして心強かった。
「九嵐先輩……」
ポッと頬を染めてつぶやくと、素奈多は小瓶を胸に抱いた。
こうして先輩のことを想うと、胸の奥がほわんと暖かくなってくる。
恋って心が温かくなるんだなと思って、素奈多は多幸感に酔った。
中で、髪の毛が一本光っている。
あの日から、この髪の毛は素奈多の御守りのようなものだった。
辛い受験勉強も、これがあるからがんばれた。
ぜったい、先輩と同じ学校に行くんだって決めて、一生懸命がんばった。
この小瓶を握りしめると、いつも先輩といっしょにいられるような気がして心強かった。
「九嵐先輩……」
ポッと頬を染めてつぶやくと、素奈多は小瓶を胸に抱いた。
こうして先輩のことを想うと、胸の奥がほわんと暖かくなってくる。
恋って心が温かくなるんだなと思って、素奈多は多幸感に酔った。