鏡の国のソナタ
――まさかね……。猫と人間は違うよね……。

心臓がバクバクいいだしていた。


もし、もしも……。


これが、本物そっくりな生き物をコピーできる魔法の卵だとしたら……。

素奈多はあらがいがたい興味につきうごかされ、右手の卵を両手で握って、ちょっと力をくわえてみた。

卵はパカッと二つに割れる。

あのときと同じ、真ん中からぱっくりだ。

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