鏡の国のソナタ
先輩?

でも、先輩は、こんな言葉遣いをしただろうか?

「みゃぁん」

床にへたりこんで震えている素奈多のもとに、ニセキジがすり寄ってきた。

ニセキジ……。

ねぼけた思考回路が、一本の線で繋がった。


卵!


そうだ。

枕元に置いておいた卵はどうしただろう?

先輩の髪の毛を入れた、あの卵だ。

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