鏡の国のソナタ
素奈多が必死に卵を確認しようと身を乗り出すと、裸の男が枕元からなにかをつまみ上げた。

「あっ!」

素奈多は愕然とした。

同じだ。

ニセキジを発見したときと同じ、プラスチック片のようなかけらを男はつまみ上げている。

それをじぃっと見つめて、裸の男はやれやれと首を振った。

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