鏡の国のソナタ
「ちぇ。期限切れでやんの。しかも、パンピー……。事故かよ?」

男は、手にしたかけらを口にはこんで、それをしゃりしゃりとお煎餅のように食べ始めた。


――期限切れ?


そういえば、卵のおしりのあたりに数字が入っていた。

あれが日付だろうか?

「事故って……? あ、あんた、誰よっ?」

勇気を振り絞って、素奈多は声を張り上げた。


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