鏡の国のソナタ
創った……?



やっぱり、あの卵からこの男は生まれたのだろうか?

そんな荒唐無稽なことを、半ば信じている自分がいた。

ニセキジのこともあったし、この男は、こんなに先輩にそっくりな顔をしている。

でも、話し方と雰囲気が、先輩とはぜんぜん違っていた。


本物の九嵐先輩が天使のような人だったら、こいつは悪魔……。


素奈多は、さっきの夢を思い出して暗澹たる気分になった。

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