鳥と湖
階段を降り、廊下を歩いているとチャイムが鳴った。



横切る教室が、次々にざわつき始める。



そして自分の教室が見えてきたとき、1人の女の子が教室から出てきた。




そして私に気付くと、嬉しそうな顔で、こちらに走ってくる。


「小春っ!」


名前を呼んだのと同時に抱きついてきた。



「美咲っ」



抱きついてきた相手は、私のたった1人の親友の桐野美咲(とうのみさき)だ。




人と関りたくないと言ったけど、美咲は昔からの幼なじみで、この学校の中で、唯一私の親友だ。

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