after rain 〜虹を待ちつづけて〜
みんなの方を見ると、香坂くんが座り込んでいた。


「大丈夫か?」


「はい。ちょっと挫いただけです。」


「香坂…ホントごめんっ…。」


どうやら香坂くんと人がぶつかって、足を挫いたらしい。


「立てるか?」


「はい……っ…。」


「おい、少し休んどけよ。」


「…すみません。」


足を引きずりながらゆっくり香坂くんがこっちへきた。


私は慌てて部室に行く。


…確かここに救急箱があったはず……。


救急箱を見つけて香坂くんのもとへ行った。


「香坂くん、湿布貼っとこう。」


「あ、ありがと。」


湿布を出す。


香坂くんが湿布に手を伸ばしたので、渡した。


「…大丈夫?」


「全然平気だよ。こんなのよくあることだしな。」


湿布を貼り終えて私に笑みを向けた。
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