after rain 〜虹を待ちつづけて〜
―次の日―


「いってきまぁす」


いつものように家にいるお母さんに向かってそう言って家を出た。


そしていつものように、1人で学校に向かう。


でも今日は少し違った。


「…侑。」


「あ、葵。」


侑が同じタイミングで家から出て来た。


中学の頃からずっとバスケ部に入っていた侑は、高校に入ってからも相変わらず朝練のために私より早く出ていたから、こうやって朝会うのは珍しい。


「お、おはよ」


「はよ…」
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