after rain 〜虹を待ちつづけて〜
観覧車は15分程で一周した。


出る頃には涙をちゃんと拭いた。


「お~い。」


先に出ていた侑たちが私たちに向かって手を振った。


「…大丈夫か?」


「うん。」


「じゃあ、行くぞ。」


私は心の準備を済ませて香坂くんと侑たちのもとへ駆け寄った。


近くまで来て気が付いたことがある。


2人の顔が微かに赤かった。


でも、そのあとの2人を見る限りではあまり進展はなかったようだった。
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