after rain 〜虹を待ちつづけて〜
学校に着く頃には、侑の姿はもう見えなくなっていた。


私には侑を追いかける勇気もなかった。


突き放されるのが怖いんだ。


教室に入ると侑は香坂くんたちといつものように話していた。




私にはもう向けられない、笑顔で。




……私、侑に何かしたのかな……?


「葵~!おっはよぉ~」


友達の声で我に返った。
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