after rain 〜虹を待ちつづけて〜
-2年前-


『葵、中村先輩に告られて振ったんだって?』


私は隣のクラスの子に呼び出されて空き教室にきていた。


中村先輩とは、当時学校で1番イケメンだと言われていた先輩だ。


私はその前日にその先輩に告白されて断った。


私は侑が好きだったし、その先輩とは話もしたことがなかったから。


『あんた、ウザイよ。』


『さんざん先輩振り回しといて、何その態度。』


その子の取り巻きたちが私に向かって暴言をはく。


私はよく根の葉もない噂をよくたてられていた。


学校では清純そうだけど、陰では男遊びが激しいとか。


男をたぶらかして楽しんでるとか。


全部ただの噂でしかないのに、この時はほとんどの女子が信じていた。


---ガシッ


髪を引っ張られた。


『痛っ…。』


『先輩を傷つけるなんて、私たちが許さないんだから!!』


すごい剣幕で言われた。


『自業自得なんだから。』


女子たちは私を囲んで私を蹴った。


『イヤ!やめてっ…。』


『マジ、調子乗ったらどうなるのか、私たちがしっかり教えてやるよ!』


『おい!お前ら何やってんだよ!!』


この日も、あなたが私を助けてくれたんだ。





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