after rain 〜虹を待ちつづけて〜
「じゃ、一旦休憩しようか。」


2年の新部長がそう言った。


3年生は引退してもういないの。


「ふう、疲れたぁ~…。でも楽しい!」


侑がそんなことを言いながら香坂くんんと、私たちの方に来た。


「お疲れさま。あんた全力だったね。」


「あ?だって、ミニゲームでも試合は試合だろ?負けたくねえじゃん!」


「…負けず嫌い。」


「何とでも言え。」


もう秋だっていうのに侑は汗だくだった。


璃音の背中をちょんちょんと叩く。


「あ、沢木くん!タオルどうぞ。」


「サンキュ。」


我ながら、気が利くね。


「誰かさんと違って、蒼井は気が利くな!」


私を見ながらそう言った。


「はあ?!」


なんなの、こいつ……。


「あんたに気を遣う必要なんてないからね!」


私の気持ちなんてなんもわかってないくせに。



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