after rain 〜虹を待ちつづけて〜
「じゃあな、また明日。」


「うん、バイバイ。」


香坂くんは私の家まで送ってくれた。


香坂くんの背中が見えなくなるまで私は彼を見送ってから家に入ろうとした。


と、その時。


「葵…!」


誰かが私の名前を呼んだ。


…振り返らなくても、ホントはその声の主はわかっていたんだけど。


「…侑……。」


侑が家の門の前に立っていた。

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