after rain 〜虹を待ちつづけて〜
帰り道、私は1人になってから急にプツリと何かが切れたように涙が溢れてきた。


止まらない涙。


まだやらなきゃいけないことはたくさんあるというのに…。


私ってば、泣いてばかりだ…。


だけど香坂くんのことを考えると、胸が痛くなるんだ。


せっかく私の事を好きになってくれたのに…。


告白をされたのは香坂くんが初めてじゃないけど、これまでも侑の事があったら断ってきたけど…


香坂くんほど私に優しくしてくれた人はいなかった。


いつも私の事を気にかけてくれた。


なのに私は香坂くんを利用して侑の事を忘れようとした。


…でも結局はあんな形で香坂くんを傷つけた。


香坂くんはああ言ってくれたけど、決して、私のしたことは許されないことだ。


人の気持ちを利用するなんて最低。


最低すぎるよ。
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