after rain 〜虹を待ちつづけて〜
教室のドアの方を見ると、息を切らした璃音がいた。


「はぁ…はぁ…。」


私を真っ直ぐ見ている。


そんな璃音を見て私は微笑みかけた。


「遅いよ。さ、頑張って!」


私がわざわざ璃音に告白する場所を伝えたのは、こうやって璃音に来させるため。


気持ちに踏ん切りをつけるのを目的とすると同時に、璃音に告白してほしかったんだ。


次は、璃音の番だよ。


私は教室を出ようとした。
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