after rain 〜虹を待ちつづけて〜
それから少しメールは続いた。


侑から〈ありがとう。また明日。〉と、メールの終わりを告げられたのはあれから20分くらい経ってからだ。


「葵~、ご飯できたわよ~。」


ちょうどお母さんの声が聞こえた。


私はゆっくりと1階へ降りていき、リビングでご飯を食べた。


今日のメニューは私の好きなチキン南蛮だった。


でも、私にはその味がよく味わえなかった。


まるで砂を食べているような感じ。


お母さんにも「元気ないわね。」って、言われてしまった。
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