甘い魔法は近づく唇☆Kissの予感
「優愛、台本仕上がったよ!見て、見て!!」



学校に着くなり、あたしに駆け寄ってくるのは同じ演劇部のみっちゃん。



藤堂美里(とうどうみり)



みんなからは『みっちゃん』と呼ばれてる。



クラスも同じ、部活も同じのあたし達。



気がつくと、いつの間にか仲良くなっていた。



みっちゃんの手には仕上がったばかりの台本。



「うわぁ♪マジ??出来たの??スゴイじゃん!!」



「うん。頑張ったよぉ…なんとか夏休みに間に合ったし」



みっちゃんはコピーした数十枚あるページをすべて束ね、表紙をつけて人数分用意したんだ。



仕上がった台本の一冊を嬉しそうにあたしに差し出した。
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