甘い魔法は近づく唇☆Kissの予感
気がつくと、時計は練習の終わる時刻を差していた。



『お疲れ~!』



『またねぇ。ちゃんと練習してきてねぇ』



『バイバイ』



1人、また1人と教室を出て行く。



あたし達が主役2人で演技について何か話し合ってるように見えるのか、



みんな手を振って出て行く。



そんな中、あたしと木下君だけが残る。



「木下君は悪くないって…」



「俺が演劇部に入った理由、知ってる?」



「好きだからでしょ?」



「……何を?」



「え?演劇が…でしょ?」



「好きだから…だけど、演劇が…じゃない」



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