黄金時間が過ぎるまで〜もう一つの番外編

清音高校・生徒会の仕組み

「え?知らない?」

八崎は少し驚いて、目の前にいる二人の顔を見た。

「やっちゃん、やっちゃん…わりと多いよ、知らない人って…」

現生徒会長の八崎やすみをなだめるように、現副会長の長沢桂は、八崎の肩に手を置いた。

「すみません…」

何とはなしに、謝ってしまう鳴海宗一であった…

「いいんだよ鳴海君、生徒会の内情を知らなくても、困らないもんね」

奇妙な慰めの言葉を長沢がかける…

「すみません、私も知りませんでした〜」

のほほんとした口調で、里美ゆりも一応謝ってみた。

「ふーん、なるほど…分かった」

八崎はフムフムと納得して、こたつに置いてあるパソコンをいじり始めた。

「今日二人に来てもらったのは、仕事の引き継ぎをしようと思ってな…」

放課後…鳴海と里美は、生徒会室に呼び出されていた。

現と次期、生徒会長・副会長との顔合わせだ…
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