= secret =
誓いのキス
「ここからは1人で行けるね?」
そう言って光輝さんは
私に優しい笑顔を向けた。
「・・・うん。」
今・・・
私がするべきことは
分かっているつもり・・・。
今は正直気持ちの整理は
つかなくても
しなければならないことは
わかっている・・・。
「光輝さん・・・ありがとう。」
そう言って
私は車を降りた。
家に向かってゆっくり歩く。
私の家の前で
貴臣さんが立っているのが
遠目からでもよくわかる・・・。
スラッと背が高くて
かっこよくて・・・・
そして私を見て
甘いイイ声でこう言うんだ・・・
「『柚那・・・おかえり。』」
って・・・・。
ほらね・・・。
どこまでも貴臣さんは
優しいんだよね・・・。