= secret =
出張の日。


夜遅くに帰ってきた

貴臣さん。


私はもうすでに

眠ってしまっていて

帰ってきたことに

気づかなかった。



そして月曜日。



朝食を作ろうと

起きてリビングに

向かうと

貴臣さんはもう

すでにいなかった。



走り書きのメモが

テーブルに置かれていた。


学校の当番で

少し早くに学校へ

行くから

ゆっくり休んで

おくように


という内容だった。



出張に行ったら

いつも何かしら

お土産を買って

きてくれていたのに

お土産すらもない・・・。


今、貴臣さんと私の間に

何が起ころうとしている

のだろう・・・。



私は貴臣さんを

失うのが何よりもこわい・・・。

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