銀の精霊・森の狂王・時々、邪神
どうしよう! このままじゃ本当に殺人犯だわ!
どうか死なないで! 火の精霊の命の炎よ、消えないで!
誰か、どうかこの命を救って!
命は……
命っていうものは、簡単に消えたり消したりしていいものじゃない。そんなものじゃない。
そんな当たり前の事、良く知っているつもりだったのに。
あたしは、あの時、彼とあの娘へのあてつけに死のうとした。
自分の命を利用して、復讐しようとした。
そしてあたしは、火の精霊の命を対価にしようとした。
土の精霊と、神の船の命の代償を、それで払わせようとした。
命は、そういったものじゃない。
命の持つ真の意味なんて大層な事、あたしには分からないけれど、でもそれだけは分かる。
あたしが死んでも、それは復讐でも何でもない。
この世から、あたしが消え去るだけ。
火の精霊の命が消えても、それが土の精霊と神の船の命の対価にはならない。
それは、決して対価ではない。
この世に、誰かの命の代償になれるものなんて、存在しない。
そんな当たり前のこと、自分が誰かの命を奪う直前になって、やっと思い知るなんて。
なんてあたしは愚か者なんだろう。
どうか、どうか命よ消えないで。
この世界でたったひとつの、この命よ消えないで。
あたしが愚かだったからという理由で、この命が失われるなんて、そんな事があってはならない。
だからどうか……
どうかどうか……
この命を……。
どうか死なないで! 火の精霊の命の炎よ、消えないで!
誰か、どうかこの命を救って!
命は……
命っていうものは、簡単に消えたり消したりしていいものじゃない。そんなものじゃない。
そんな当たり前の事、良く知っているつもりだったのに。
あたしは、あの時、彼とあの娘へのあてつけに死のうとした。
自分の命を利用して、復讐しようとした。
そしてあたしは、火の精霊の命を対価にしようとした。
土の精霊と、神の船の命の代償を、それで払わせようとした。
命は、そういったものじゃない。
命の持つ真の意味なんて大層な事、あたしには分からないけれど、でもそれだけは分かる。
あたしが死んでも、それは復讐でも何でもない。
この世から、あたしが消え去るだけ。
火の精霊の命が消えても、それが土の精霊と神の船の命の対価にはならない。
それは、決して対価ではない。
この世に、誰かの命の代償になれるものなんて、存在しない。
そんな当たり前のこと、自分が誰かの命を奪う直前になって、やっと思い知るなんて。
なんてあたしは愚か者なんだろう。
どうか、どうか命よ消えないで。
この世界でたったひとつの、この命よ消えないで。
あたしが愚かだったからという理由で、この命が失われるなんて、そんな事があってはならない。
だからどうか……
どうかどうか……
この命を……。